退職した時の保険関係・税金関係の情報ページです。
雇用保険関係
雇用保険の被保険者(雇用保険に加入していた人)が最も気になるのは失業給付(基本手当等)がどれだけもらえるかでしょう。先ずは雇用保険の情報です。
受給要件
雇用保険の被保険者が離職し、次の1、2のいずれの要件を満たす必要があります。
- 働く(就職する)積極的な意思があり、いつでも就職できる能力があるにもかかわらず、職業に就くことができない失業の状態にあること。
- 原則として、離職の日以前2年間に、12か月以上被保険者期間(雇用保険の加入期間)があること。倒産・解雇等による離職(特定受給資格者に該当します)の場合、期間の定めのある労働契約が更新されなかったこと、その他やむを得ない理由による離職(特定理由離職者に該当します)は、離職の日以前1年間に、6か月以上被保険者期間があること。
▽1カ月の計算方法は
被保険者期間は雇用保険の被保険者であった期間のうち、離職日から1か月ごとに区切っていった期間に賃金支払いの基礎となった日数が11日以上ある月を1か月と計算します。なお、賃金支払基礎日数が11日以上の月が6か月ない場合は、賃金の支払の基礎となった時間数が80時間以上の月を1か月として計算します。
失業給付(基本手当)の給付日数
自己都合・定年退職・特定理由離職者(一部は除く)
| 被保険者であった期間 | ||||
| 1年未満 | 1年以上 10年未満 | 10年以上 20年未満 | 20年以上 | |
| 65歳未満 | 90日※ | 90日 | 120日 | 150日 |
※特定理由離職者(正当な理由のある自己都合により離職した者)のみ
自己都合・定年・特定理由で退職した人はこの一般になります。離職の日以前2年間に、12か月以上被保険者期間が必要です。離職した会社に12か月の被保険者期間がなかった場合でも前職と合わせると12か月以上ある場合は受給できます。(但し、基本手当を受給していた場合などは合わせることはできません)
▽特定理由離職者とは
- 病気・怪我により就労困難になった
- 配偶者の転勤に伴う転居で通勤が困難になった
- 家族の介護・看護で退職を余儀なくされた
- 事業所移転で通勤が困難になった
就職困難者
| 被保険者であった期間 | |||||
| 1年未満 | 1年以上 5年未満 | 5年以上 10年未満 | 10年以上 20年未満 | 20年以上 | |
| 45歳未満 | 150日 | 300日 | |||
| 45歳以上65歳未満 | 360日 | ||||
特定受給資格者・特定理由離職者の一部
| 被保険者であった期間 | |||||
| 1年未満 | 1年以上 5年未満 | 5年以上 10年未満 | 10年以上 20年未満 | 20年以上 | |
| 30歳未満 | 90日 | 90日 | 120日 | 180日 | – |
| 30歳以上35歳未満 | 120日 | 180日 | 210日 | 240日 | |
| 35歳以上45歳未満 | 150日 | 240日 | 270日 | ||
| 45歳以上60歳未満 | 180日 | 240日 | 270日 | 330日 | |
| 60歳以上65歳未満 | 150日 | 180日 | 210日 | 240日 | |
- 特定受給者
- 倒産等により離職したもの
- 解雇等により離職したもの
- 特定理由離職者
- 期間の定めのある労働契約の期間が満了し、かつ、当該労働契約の更新がないことにより離職した者(離職日が2027年3月31日までにある者のみ)
高年齢求職者給付金(65歳以上)
65歳以上の被保険者が離職した場合は次のようになります。
| 被保険者であった期間 | ||
| 1年未満 | 1年以上 | |
| 65歳以上 | 30日 | 50日 |
離職の日以前1年間に、被保険者期間が通算して6か月以上あること。
再就職手当
基本手当の所定給付日数の3分の1以上の支給日数を残して、安定した職業に就き、支給要件を全て満たした場合に支給されます。
要件
次の条件を満たす人が該当します。
- 就職日の前日までの失業の認定を受けた後の基本手当の支給残日数が、所定給付日数の3分の1以上あること。
- 1年を超えて勤務することが確実であると認められること
- 待期満了後の就職であること
- 離職理由による給付制限を受けた場合は、待期満了後1か月間については、ハローワークまたは許可・届け出のある職業紹介事業者の紹介により就職したものであること
- 離職前の事業主に再び雇用されたものでないこと(資本・資金・人事・取引等の状況からみて、離職前の事業主と密接な関係にある事業主も含みます。)
- 就職日前3年以内の就職について、再就職手当または常用就職支度手当の支給を受けていないこと
- 受給資格決定(求職申し込み)前から採用が内定していた事業主に雇用されたものでないこと
- 原則、雇用保険の被保険者資格を取得する要件を満たす条件での雇用であること
受給額
基本手当の支給残日数が所定給付日数の3分の2以上
基本手当日額 × 所定給付日数の残日数 × 70%
基本手当の支給残日数が所定給付日数の3分の1以上
基本手当日額 × 所定給付日数の残日数 × 60%
待機期間と給付制限期間
待機期間は7日間は退職理由に関係なく必ずあります。給付制限は退職理由により次のようになります。
| 給付制限 | なし | 1カ月 | 3カ月 |
| 退職理由 | 特定受給者 特定理由離職者 | 自己都合 | 2回以上受給(1.) 重責解雇(2.) |
- 退職日から遡って5年間のうちに2回以上正当な理由なく自己の都合により退職し、受給資格決定を受けた場合
- 自己の責めに帰すべき重大な理由によって解雇(重責解雇)された場合
待機期間及び給付制限期間は基本手当等は支給されません。
健康保険・厚生年金保険
退職後の健康保険・厚生年金保険の手続きについてまとめます。
健康保険の手続き
退職後の健康保険は次のようになります。
| 任意継続 | 国民健康保険 | 家族の健康保険 | |
| 手続き先 | 住所地の協会けんぽ 在職中に加入の健康保険組合 | 住所地の市区町村役場 | 家族の勤務先 |
| 加入手続き | 退職日の翌日から20日以内 | 退職日の翌日から14日以内 | 5日以内 |
| 加入条件 | 退職日までに被保険者期間が継続して2カ月以上あること | 市区町村により異なる | 扶養の条件内 失業給付を受ける場合は基本的に被扶養者になれない |
| 保険料 | 退職前の保険料の2倍 | 前年所得により計算 | なし |
失業給付を受けない場合は家族の扶養になるのが最も安く済みますが、失業給付を受ける場合は任意継続か国民健康保険を選ぶことになります。
国民健康保険料は各市町村により保険料が違いますが、前年に所得が多い場合は高くなることが考えられます。但し、失業の状態などにより保険料の減免措置があるので、市区町村に問い合わせしてみると良いでしょう。
任意継続の場合は、退職前の保険料のの2倍になりますが、令和8年度の場合は標準報酬月額の上限は320,000円となります。(保険料計算コーナー)
厚生年金の手続き
厚生年金には任意継続のような仕組みはないので、20歳以上60歳未満の人は国民年金に加入となります。
| 国民年金に加入 | 配偶者の被扶養者※ | |
| 種別 | 国民年金第1号被保険者 | 国民年金第3号被保険者 |
| 手続き | 市区町村 | 配偶者の勤務先 |
| 保険料 | 17,920円(令和8年度) | なし |
※配偶者が厚生年金に加入の場合のみ
▽ 配偶者の被扶養者となる条件
- 年間収入130万円未満(60歳以上または障害者の場合は、年間収入180万円未満)かつ
- 同居の場合:収入が扶養者(被保険者)の収入の半分未満
- 別居の場合:収入が扶養者(被保険者)からの仕送り額未満
年収は過去の年収ではなく被扶養者に該当することになった日以後の見込みの年収。(失業給付を受ける場合は基本日額×365日で算定)
失業の状態などにより保険料の減免措置があるので、市区町村に問い合わせしてみると良いでしょう。
所得税
所得税は給与額に応じて毎月源泉徴収されています。会社を退職すると源泉徴収票が発行されます。
退職後年内に次の会社に勤めた場合は新しい会社に源泉徴収票を提出して、新しい会社で12月に年末調整をしてもらいます。
勤めない場合は、源泉徴収票を元に確定申告をすることになります。
住民税
住民税は前年の所得により確定されます。給与から天引きされていた場合(特別徴収)、前年分を6月から翌年の5月までに分割して徴収されています。
退職後勤めていた会社は市区町村に「特別徴収に係る給与所得者異動届出書」を提出します。
退職の時期により普通徴収(個人で年4回に分けて納付)に切り替わる場合と、一括徴収で5月分までの残りを一括で支払う場合があります。
どちらになったかは退職した会社に訪ねてください。普通徴収の場合は納付書が送られてくるので、個人で納めます。